◆紙の蝶 100羽日記 ⓼〈最終話〉
ひさしぶりの〈ふたり展〉共同展示について

今回、イラストレーターのイトウサオリさんにお声がけいただき、「しつらえ」展を開催することになりました。
会場が浜松と静岡の2か所になったのは、実は私の提案です。
3日間だけではもったいない。彼女の作品をもっとたくさんの人に見てほしいと思ったこと。
そして今の自分が「二人展」という形とどう向き合い、どんな展示をつくれるのか確かめてみたかったことが理由でした。
まだ始まってもいませんが、きっと楽しい展示になるだろうと思っています。
準備を進めるなかで、私は何度もイトウさんに助けられました。
彼女のデザインやイラストレーションの考え方は、私にとって普段使っていない筋肉のようなものです。
展示の見せ方や伝え方について学ぶことが多く、分からないことはその都度相談してきました。
実は私は、ここ数年あまり二人展やグループ展に参加してきませんでした。
理由はいくつかありますが、一番大きかったのは「何のための展示なのか」が曖昧な場面に多く出会ったからです。
・作品を見てもらうことが目的なのか。
・販売することが目的なのか。
・作家同士の交流なのか。
それぞれの考えが少しずつ違うまま展示が始まると、どうしても疲れてしまうことがあります。
だからこそ今回の展示では、作品を見に来てくださる方に楽しんでいただくこと、
そしてそれぞれの作品の魅力をきちんと届けることを大切にしたいと思っています。
彼女について₋そもそも、どういう組み合わせ?₋

イトウさんとは高校時代の同級生です。
私は油絵専攻、彼女はビジュアルデザイン専攻でした。
当時のデザインクラスは人数も多く、とても人気のあるコースでした。
アクリル絵の具やエアブラシを使い、大きなパネルに完成図を見据えながら制作していきます。
絵の具はすぐ乾いてしまうので、計画性と判断力が求められる世界です。
一方の私はというと、
「キャンバス張り、地塗り面白いー!」
「油絵のネチネチした感触、楽しー!」
とキャンバスの前で試行錯誤ばかりしていました。
今思えば、現在の制作スタイルの原型がすでにあったのかもしれません。
(現在は銅版画へ移行しているあたりもにゅあんすな人生な気がしてきました)
デザイン専攻者は使っている脳が違う…?-あらためて感じる違い-

卒業後、それぞれ別の道を歩みましたが、再会して改めて感じたのは、彼女の思慮深さと的確さでした。
友人同士だと、つい甘えが出ることがあります。
でも彼女はいつも適度な距離感を保ちながら接してくれます。
それはきっと、仕事でクライアントと向き合うときと同じ姿勢なのだと思います。
さらに、人の話を聞き出すのがとても上手です。
「それで、どうしていきましょうか?」
気がつくと私は展示の相談に乗ってもらっていて、まるでかかりつけ医の診察を受けているような気分になります。
同じクラスで学び、その後の進路もなんとなく知っていました。
イラストレーターというと、「漫画やアニメのような絵を描く人」というイメージがあるかもしれません。
もちろんそれも間違いではないのですが、私から見ると、
イラストレーターは「見たものをもう一度組み立て直す人」だと思っています。
対象をよく観察し、その特徴をつかみ、必要な線や色だけを選び取って一枚の絵にしていく。
そこには描く人自身の個性もあれば、依頼者の伝えたい内容もあります。
その両方のバランスを取りながら、一番伝わる形を探していく仕事なのだと思います。
イトウさんの作品を見ていると、まず魅力的な人物に目がいきます。
けれど少し視線をずらすと、顔まわりの立体感や手の表情、添えられた花や植物の描写に気づきます。
私はつい、
「やっぱり上手いなあ~、この薔薇!」
などと、思いながら見てしまいます。
派手には目立たないけれど、そういう細かな観察と積み重ねが、作品の説得力になっているのだと思います。
しつらえ展情報
会期
7/17㈮10:00-17:00
7/18㈯11:00-18:00
7/19㈰11:00-17:00(最終日)
📍会場
MEICOFFEE&GALLERY
浜松市中央区田町326-31
※カフェでの展示のため、ワンオーダー制です
イトウサオリ×にゅあんす堂 による
二人展プロジェクト
🔽
2人のこれまでの作品もご覧いただけます
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🎨イトウサオリ@saori_illust
🎨にゅあんす堂(須藤萌子)@hokosudo







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