◆「フレスコ画を描いてみよう!」 ちょっとだけみんなでイタリア気分

2022年2月22日

少人数・予約制ワークショップにて

初めての感覚?

なるべく身近にある画材でフレスコ画を描くワークショップをひらきました。

「フレスコ画」をご存知でしょうか。
水で溶いた漆喰(しっくい)を、画面となる壁に塗り、画面が乾かないうちに、水や石灰水で溶いた顔料で描いていく技法です。

「フレスコ」はイタリア語で、

Fresco(フレスコー新鮮な、英語ではFresh)の意。

ですから、乾かない、新鮮なうちに描きあげるってことですね!


初めて企画したフレスコ画ワークショップ(第一回)は無事に開かれました。

湿った漆喰に、筆先に含んだ絵の具がシュルシュルと吸い込まれていく独特な感覚。
皆さん黙々と制作。
初めてですよね?というくらい早い。
まさに、freshなうちに描きあげていました。

以下、ずっとお菓子の話

お菓子「ブッソラ・ヴィチェンティーノ」

参加された中のおひとりが、

「フレスコ画にちなんだイタリアのお菓子をどうぞ」

と、ワークショップの日に焼いてきてくださいました。
ブッソラ・ヴィチェンティーノ」という焼き菓子でした。

15世紀のヴェネツィア共和国のヴィツェンツァ県に、貴族のカルドーニョ家がありました。
その家の中のフレスコ画に、このお菓子の原型が描かれているそうです。
フレスコ画を描いたのは、ジョヴァンニ・アントニオ・ファソロ。※
※参考文献「イタリア菓子図鑑 お菓子の由来と作り方 佐藤礼子」

後日、ウェブ検索をしたのですが、ジョヴァンニ姓が多すぎて、なかなかたどり着けません。
流石イタリア。
ジョヴァンニの層は厚かったです。
ちなみに、「ヴィッラ」「カルドーニョ」と打ちこんで検索すると、ドーナツ型の物体が盛られたお盆を持つ、緑の服を着た女性のフレスコ画を発見したのですが…これなのかちょっと不明です。

北イタリア大好き!という方と出会ったら、聞いてみる楽しみが増えたということで。

この素朴さ、そして甘さがイタリアお菓子の真骨頂?

フレスコ画たちと、お菓子「ヴァーチ・ディ・ダーマ」

もうひとつ、いただいたお菓子。

北イタリアのお菓子「ヴァーチ・ディ・ダーマ(貴婦人のキッス)」。

これを口に運ぶご婦人の姿が、キスをしているように見えることから付いた名前のようです。

貴婦人のキッスは小ぶりなサイズながら、がっつり系。
苦めのコーヒーととっても相性よさそう。

レシピを見せていただいたところ、使用するバター、砂糖、チョコレートのグラム数が

「これぞイタリア!」

ってくらい思い切りのいい数字でした。
見なかったことにして美味しくいただきました。

その国の美術技法と、食べ物や文化を一緒にちょっとずつ味わえる、素敵なワークショップになりました。
ありがとうございました。

おうちで素敵なドルチェ時間

作品ウェブサイト

須藤萌子の銅版画、ドローイング作品を紹介するサイトです。
こちらもご覧ください。
https://sudohoko2016.wixsite.com/sudohoko