◆価格改定について
作品の価格改定についてのご案内
2025年4月1日より版画作品の価格を改定させていただきます。
ご理解とともに、今後とも変わらぬ応援をお願いします。
なぜ今、価格改定か
過去に彫った版を、今の自分ができる技量で刷りあげたことが
考えを改めるきっかけでした。
わたしは、これを「リストライク」ととらえました。
リストライク(restrike)とは?
本来、版画における「リストライク(restrike)」とは、簡単にいうと
「後刷り(あとずり)」
を指します。
すでに刷り終わり発表された作品の原版が、抹消されずに保存してあった場合、
期間をへだてた後に、同一の版から改めて刷られた版画のことを指します。
一般的には、作家の没後に需要に応じて刊行されます。
一方、作家が存命中でも、その作品が少部数しか刷られなかったために
後に増刷される場合もあります。
作者の思い
さて、道半ばの、まだまだ制作するつもりの制作者みずからが、
部数や、外の販売需要とはまったく関係のないなかで
リストライクと称し、着手する意図はなにか。
なんのことはなし、
「今の技量で、この版をよりよく刷りあげよう」
という気持ちのみ、です。
ものの価値のつけ方が流動するアートの世界。
画材代とか燃料代などを毎度引き合いに出して、
「申しわけない」
と、制作側が毎度萎びていてもしかたがない。
いつも応援してくれるかたたちへ、
「もっとパフォーマンスの練度あげていくから見守ってください」
と、したほうがシンプルに伝わる、と考えました。
ここ最近の個展では、過去に制作した版は本年の新作とほぼ同じ時期に
刷ったものを展示しています。
過去の刷りと並べるなどの野暮はしませんが、
みんな刷りたてホヤホヤだと思ってください。
こういうことがいつまでできるかわかりません。
でも、
ちょっとずつ確実に刷りの技術は上がっている。
今の私はあの頃以上にもっと楽しく、もっとこの世界に魅せられて、没入している。
なので、
以前から須藤の変遷を追ってくださっている方には、進化している須藤がわかる。
初めてご覧いただく方には、今の須藤の制作や展示に対する姿勢を見守ってもらう。
これらを踏まえての、作品の価格改定についてのご案内です。
ご理解とともに、今後とも変わらぬ応援をお願いします。
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