◆名画を模写 『誕生日』マルク・シャガール 『ゆる模写カレンダー2021』 7月

2022年2月22日

『誕生日』マルク・シャガール

7月を飾るのは、『誕生日』マルク・シャガール



この独特な浮遊感

昔は、え、首が…?とちょっと戸惑いました。
ところが、今では、少女漫画の一場面くらいの気持ちで見ることができます。
流行ったところで例えると…壁ドンとか顎クイと同じ場面を表現していると私は思っています。

数奇で過酷な運命を辿りながらも、たくさんの作品を残したシャガール。
画集や図録でシャガールの生涯を読みながら、改めて作品を見れば、彼の「故郷」や「家族」へのまなざしを強く感じられるような気がします。

いままでの自分が過ごしてきたなかで、幾度か出会うシャガール作品

10代の頃、祖母に連れられて行ったパリ・オペラ座。
その天井画を見たときには、文字通り口を開けてただただ眺めていました。

20代の頃に行った、青森県立美術館のシャガール展も圧巻でした。
その時の図録は、蛍光ピンクにゴールドの題字がまぶしい装幀。
今でも本棚のすぐ手に取れる位置にあります。

名画は待っていてくれる


当時、10代かそこらのわたしが

「好きな画家はシャガールです。」
と、言うと

「ああ~、ベタだねえ。」
と大人に言われ、

20代の頃は「美術はこうあるべきだ」みたいな顔を
してシャガールの名をあげれば、

「ああ、ちび〇るこちゃんみたいな絵を描く人ってお父さんが言ってた」
と、友人に言われ

「その発想はなかった」
と、愕然とした思い出があります。

その時は、自分の好きなものが、うまく伝えられなかったしょんぼり感が大きかったです。
でも、なんだかんだで話した相手が、

名前を
「聞いたことある」

作品を
「見たことある」

ってすごいよなあ、シャガールすごいなあ。
と、嬉しさがこみ上げてきます。


30、40、70代で見るシャガールは、どんな印象を自分にもたらすのでしょう。
名画は、いつでも待っていてくれます。
可能な限りの手を尽くして、日夜作品を保管し、展示、研究している人たちの手に守られながら。

作品ウェブサイト

須藤萌子の銅版画、ドローイング作品を紹介するサイトです。
こちらもご覧ください。
https://sudohoko2016.wixsite.com/sudohoko