◆名画をゆるく模写 『受胎告知』レオナルド・ダ・ヴィンチ 『2022年ゆる模写カレンダー』 4月

2022年10月7日

『受胎告知』レオナルド・ダ・ヴィンチ
『受胎告知』レオナルド・ダ・ヴィンチ

名画を「ゆるく」模写して、カレンダーにしてみた

◇2022年ゆる模写カレンダー 4月

  『受胎告知』

原作者 レオナルド・ダ・ヴィンチ

制作  1472年

所蔵  イタリア、ウフィツィ美術館

ゆるく描いた人 すどうほうこ

ルネサンスの巨匠が描く世界に触れる

イタリアの巨匠、ダヴィンチが描く『受胎告知』。

これを ゆるく模写するなんて、今まで以上に無謀だな…と、描き始めたときに思ったものです。


これ、ふつうに模写しただけでは
 「庭に天使と人が向かい合っている」
という、たいへんシンプルな絵なのです。

ところが、
 厳かな感じ、 静かな感じ、
 天使がこれからマリアに「大切なことを伝えます」
という厳粛な空気感というのが、原作にはある気がします。

シンプルな絵と書きましたが、そう見えるようでいて、緻密で、たしかな画力がなければできないのだな、と思い知らされた1枚でした。

ゆるいなかにも、気づきあり、の1枚でした。

初めての海外で、初めて行った美術館

ウフィツィ美術館は、わたしにとって、思い出深いところです。

…と書くと、大変聞こえはいいのですが、白状しますと、当時の自分は美術館とその街のスケールに度肝を抜かれてそれどころではありませんでした。

開館を待ちわびて、観光客のひとりとして延々並んでいる列の横で、イーゼルを立てて街並みを描くおじさんが、その街の風景に完全に溶け込んでいました。

肩越しにおじさんの絵をのぞき込む、なんてことなく素通りする人たちを見て
「おしゃれすぎる!」
と、ぼんやり眺めていた記憶だったり、

同じ館内に展示されていたボッティチェリの絵が、保護ガラスのせいで
「全体的に青みがかっているなー。」
と思ったりと、

中途半端な記憶の方が強く、ダヴィンチの「受胎告知」をそこで見たという確信が未だに持てないでいます。

しかし、多くの人に混じって、長い時間並んでいた割に、入った美術館内は閑散としていて、
「あれだけの人数をどこまでも吸い込んでいく建物は、どれだけ大きかったのだろう」
と、今思い出してもドキドキします。

もう一度、行ってみたい美術館です。

◇ウフィツィ美術館
・公式サイト
https://www.uffizi.it/en/

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