◆『銅版画のマチエール』 駒井哲郎(銅版画家)著

2022年2月8日

水曜文庫さんでの出会い

静岡市内にある水曜文庫さんは、お店の広さや本の並び方が、私にとって好ましい本屋さん。
そして、ちょうどいい「ほっとかれてる感」も行きたくなる理由のひとつである。

そんな水曜文庫さんの、棚の上に立てかけてあったのが、『銅版画のマチエール』。

銅版画のマチエール
水曜文庫さんで目が合った本

目が合ったとしか言いようがない。
(欲しい本が見つかった経験のあるかた、わかっていただけるでしょうか。)

駒井哲郎展でまとまった銅版画作品をみたのは、15年以上前。
渋谷Bunkamuraギャラリーの企画展だったと思う。

当時学生だったわたしは、油彩画を専攻していたのだが、
「画面には、必ずそれらしい何かを描きいれなきゃいけない」
と思い詰めていた。

そんな時に、画面から静かに浮かぶような、駒井さんの作品と出会い、ふわー、と楽になった。


これまた10年以上前。
新聞に、駒井哲郎氏に縁のある方が書いた文章が、近寄りがたいイメージだった。
そのため、しばらく私の中で駒井熱は冷めていた。
だが、水曜文庫さんでみつけた駒井さんご本人の著書を読んで、思いを改めた。

あの日見た浮遊する四角と、この本を残した「駒井哲郎」が記憶にフィットした瞬間だった。

◆お求めは以下のリンクから
銅版画のマチエール (1976年)
 駒井哲郎(著)

作品ウェブサイト

須藤萌子の銅版画、ドローイング作品、ワークショップイベントを紹介するサイトです。
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書評,銅版画

Posted by suho