◆『百年の孤独』を読んでみた
最近(2024年6月26日)、文庫化が話題になったガルシア・マルケス著の「百年の孤独」。
著者のマルケス没後10年という節目に新潮社から文庫化された。
巷では「後世に残したい古典」と言われている。
読書があまり得意でない私でも、この古典を完走できるのか?
と、気になって手に取った。
感想①「タイトルが最高到達点…なのでは」
この小説は、日常にあるものが日常にないものと融合させる手法ー「マジックリアリズム」という
手法を使い、ジャングルの奥に開拓された架空の村マコンドを舞台に、呪われた一族ブエンディア家
の、波乱万丈に満ちた100年の歴史を描いている。・・・
というあらすじもそこそこに、読んでみた。
「百年の孤独」というタイトルが、この著書を味わう最高到達点なのでは?
というのが、読後最初にでた感想であった。
この本を読む前に、わたしはタイトルだけで勝手に本の中身を妄想。
『家族、友人、恋人が変わるたびに孤独に苛まれて転生し、生きながらえた主人公が、100年後にやがて真実の愛だかなんかを見つけて最期を遂げる物語では?』
くらいに思っていた。
おそらく「100万回生きた猫」と「眠りの森の美女」が混同している。
タイトルでワクワクしていた、わたしの頭の中の14歳は、読み始めの数ページでうなだれることになる。
今、読む前の、何もわからなかった時の自分に戻りたいと思う。
感想②家系図をつくろう。
私が読んだ本は、最初のページに家系図が載っている親切設計であった。
ところが、名前がおなじで兄弟が3~4代くらい続く。
慣れていないわたしは
「君は今、どの列のブエンディア君なの?」
と、何度も家系図ページに戻りながら読み進んだ次第である。
こんな家系図、最近は大河ドラマの公式ホームページか、ジョジョの奇妙な冒険くらいでしかお目にかかったことがない。
これはブエンディア家一族の、数奇な運命をたどる冒険譚なのか!と心が躍ったが、冒険の描写はとくにない。
みんな出て行っても、やっぱりこのマコンド村に帰ってくる。
なんならずっと家を守り続ける人もいるし、ひきこもってる人もいるから大変である。
一族の住んでいる村、家から場面がほぼ入れ替わらない。
定点カメラ数個くらいで、ほぼ400ページに渡りマコンド村内で話が進んでいく。
けっこうキツイ。これが呪いか。
名前が覚えられない歯がゆさを克服するのを楽しむことにした。
感想③家系図を絵付きで描いてみた
名前だけの家系図に、勝手に登場人物の顔を想像でゆるく描いてみた。
「出会いを求めるのに、血縁でない人間探すのそんなに無理?」
ってくらい家族構成が濃い。
結ばれる先を見ると、貞操観念まで呪いのせいにされちゃ呪いも気の毒?に思えてくる。
4代目くらいの家族構成で、強い嫁の出現や外部の人間との接触が多くなってくるけれど
そこはブエンディア家。簡単に呪いは解けない。
ブエンディア家家系図一覧(猫Ver.)
人間模様が濃すぎるので、登場人物を全部猫にしてみた。
猫にしたら、たいていのことは許されるんじゃない?て思ったけれど、
これはこれで、あまたの愛猫家やトップブリーダーが卒倒する図になった気がする。
(2代目の「17名の子どもたち発覚」時点でもう大変そう。)
読み込みが浅い、もっと歳を重ねればこの本が味わえるはず、などご意見あるかもしれません。
家系図似顔絵がなければ完走できないくらい読書初心者ということで、大目に見ていただければ
幸いです。
ちなみに私は初代ウルスラと、初代アマランタ、強い嫁フェルナンダが好き。
3人とも、それぞれ呪いの一翼を担ったり、抵抗したり、片棒を担いだり。
でも誰の替えも効かない人生を強く生きてる。
そこが最高に好きだ。
家系図のひな形、こちらに置いときますので良かったら良識の範囲内でお使いください。
↓↓↓
最近のコメント