◆『ライデン国立古代博物館所蔵古代エジプト展』 静岡市立美術館

2021年6月15日

状態のいいものが、間近で見られるうれしさ

図録を買ってしまった

静岡市立美術館『ライデン国立古代博物所蔵古代エジプト展』へ行ってきました。
オランダにある、ライデン国立博物館のエジプトコレクションから、250点が日本におめみえです。

彫りの線が削られずにはっきりとモチーフが見える石碑、
今も鮮やかな色が残っている棺、
埋葬するときに一緒に入れる、小さなお守りなど、
状態のいいものが、間近で見られる機会となっています。

今回印象的だったのは、長いケースに棺が「ふた」と「身」に分かれて縦に展示されていたこと。
フタが開いて、空の中身が見えるというのは、めったにないと思います。
ケースの前に立つと、己が埋葬されているような、そんな気分になります。

なぜエジプトって聞くとワクワクするのだろう

小学生の頃、図書室にあった吉川豊さんの漫画「ミイラと墓どろぼう」がとても面白く、夢中になって読んだ思い出があります。
当時、自分にとって「死」や「墓」というよくわからないものや、「どろぼう」というイケナイ言葉の響きが、ない交ぜになってワクワクする気持ちが刺激されたのだと思います。


エジプトの衝撃

もう一度行きたい国

その後、念願かなってエジプトへ行くことになりました。

8月40℃越えのエジプトは、湿度がないので意外にも過ごしやすかった。
…観光客として束の間の滞在だったからかもしれませんが。

バスの中から見た旧市街、
レリーフの顔部分が削りとられた遺跡、
カイロ博物館の冷房がガンガンに効いたミイラ室、
これらを訪れた時は、ワクワクと共に、何とも言えない気持ちになりました。

歴史の教科書やテレビ番組にでてくる有名な調度品やマスクはエジプトにない、と知った時の衝撃。
「持ってきちゃったんだ?」
という思いが、頭をかすめる。
国外にあるからこそ残ったとも見えるし複雑です。

エジプト展って、2年に1回くらい日本国内のどこかでやってるイメージです。
次からはどこの国の博物館が所蔵していて、研究をしているのかをちょっと気にしてみようと思いました。

本展覧会に一番コミットしているグッズ

チラシも凝っていた

ライデン展の公式サイトを見て…静岡にはないのかな?と思ったら、ありました。
ミュージアムショップの、隅っこに「王家の紋章グッズ」。
コラボしているリラッ●マや、すみっ●ぐらしよりも、すみにこれらが置かれていました。
その時、一角ではしゃいでる大人は私のみ…。
そうですよね。
平日だったし、
時間帯も早かったし。

王家の紋章(細川智栄子&芙〜みん先生)の単行本は、最新巻のみとメモ帳が置かれていてメモ帳のみ購入。
(現在も連載中、2020年に出た単行本の66巻と、愛蔵版がぎゅっと棚にありました。)
画像に写っている単行本は、実は「単行本型メモ帳」。
表紙の黒髪の王様は、機嫌よさそうでなによりです(笑)

眼力がすごい

しかし、ミュージアムグッズたち、実に凝っています。
学生時代に貸し借りして、今イイ大人(スミマセン)世代を満足させる作りになっています。
アイマスクも、ネタ用とかではなくて実用的。
そして死者に対してこれほど手厚い?エジプトの安眠グッズ。
洒落も効いています。

個人的に、「王家の紋章コラボ」は本展覧会に一番コミットしているグッズだと思います。
このあと、このエジプト展は、東京、仙台、山口、兵庫、と2022年2月まで国内を巡回する予定です。
どうか、どの県でも無事に開催できますように。

◇吉川豊さんのまんがが気になる方はこちら
まんが・ミイラと墓どろぼう (フォア文庫―マーブル版 (B162))

作品ウェブサイト

須藤萌子の銅版画、ドローイング作品を紹介するサイトです。
こちらもご覧ください。
https://sudohoko2016.wixsite.com/sudohoko

美術館

Posted by suho